第8週:次のステップ

This is a Japanese translation of “Week 8: Next Steps

  • 概要

  • 練習問題(50分)

    • オープンクエスチョンをいくつか挙げる(10分)

    • 知識やスキル(10分)

    • キャリアの計画(10分)

    • ライティング(10分)

    • 今後短期的にインパクトを与える方法(10分)

概要

EAプログラム上級編を受講することで、効果的利他主義における様々な問題を考え抜き、また他の、刺激的な効果的利他主義者との友情やつながりを育むことができたと期待しています。

この最終週では、これまでの学習内容が、私たちの抱える主要な不確実性、キャリアプラン、課題領域の優先順位づけにどのような影響を与えたかを確認するための練習問題に取り組みます。この練習問題を通して、次のステップのための見取り図を描いていきますが、この見取り図は今後も、自分自身と世界についてより深く学んでいくにつれて、引き続き、修正を続けていくことができるものです。

そして、あなたが立てたそのプランを最終セッションにもってきてもらい、他の参加者やモデレーターと一緒に検討することになります。互いのプランを吟味し、細部を固め、その実現方法について互いに助言しあうことが目的です。

練習問題(50分)

一般的に、プログラムで学んだことを実際の行動に移すのは難しいことだと思います。そこで、最終セッションでは、次に何をするつもりかを共有し、他の参加者から助言をもらうことをお勧めしています。このセッションを最大限に活用するために、次のステップとして考えられるものを可能な限りたくさん、事前に書き出しておくとよいでしょう。調べたいこと、読みたい文献、身につけたいスキル、さまざまなキャリアへの自分の関心を確かめる方法、自分にできる世界をよりよくする方法だと自分が考えているものなど、さまざまな選択肢が考えられます。

オープンクエスチョンをいくつか挙げる(10分)

プログラム開始時に、ディスカッションを進めていく中で調べたいことをいくつか挙げていましたね。これらはすべて解決されましたか?また、さらに調べたいことは見つかりましたか?プログラム終了後、あなたが調べたいと思う質問をすべて書き出してみてください。

以下が役に立つかもしれません:

  • プログラム開始時のリストに目を通す

  • プログラムの各週のメモを見返し、出てきた疑問点について考える

  • プログラム期間中のその他のタイミングでの会話を思い返してみて、その時に何か疑問は出てきましたか?

知識やスキル(10分)

プログラム期間中、「これがあったらいいな」と思ったスキルや知識はありましたか?今後、数週間、数カ月、数年のうちに、それらを身につけることは可能でしょうか?例えば、予測、他の参加者が使っていた数学、今まで遭遇したことのない特定の学問のフレームワークなど、何でも構いません。思いついたスキルをなんでも良いので、書き出して、セッション中に言及してみてください。そうすることで、他の参加者から、それらのスキルを学ぶためのアドバイスをもらえるかもしれません。

キャリアプランニング(10分)

課題の優先順位を更新することで、キャリアについて、新たな不確実性が発生します。80,000 Hoursには、キャリアに関する意思決定をするためのリソースや、主要なアイデアのページ、問題概略などがあり、これらを使って次のステップを考えることができます。次のステップは、キャリアプランが全くないのか、いくつかの選択肢があるのか、それとも非常に具体的な計画があるのかによって異なるかもしれませんが、自分の状況にかかわらず、さらに調査できる新しい領域があるはずです。

キャリアプランの次のステップを考えてみましょう。例えば、キャリアパスの可能性を探るために簡易なテストをしてみたり、キャリアに関する大きな決断をするための一手を打ってみたり、募集中のポジションや進学するためのプログラムに応募してみたりすることです。頭に浮かんだことを何でも書き出し、セッションに持参してください。

ライティング(10分)

アイデアの共有は、EAコミュニティの大きな柱です。プログラム期間中、あるアイデアについて、これまでとは違う方法で考えていることに気づきましたか?それはもしかすると(たとえ今となっては、明白だと感じていたとしても)あなたにとって明白でなかったアイデアや、他の参加者に説明したことではないでしょうか。それは、書き留めてEAフォーラムや小規模なグループ(地域のEAグループページ)などで、他の人と共有する価値のあることかもしれません。他の人と共有できる完成されたアイデアがあれば、それは大変貴重なものですし、たとえあなたのアイデアががまだ未完成でも、他の誰かがそれを拾って、彼らなりの仕方で役立てることもあるかもしれません。

EAのアイデアの書き方については、こちらこちらの動画が参考になります。

紙に書く価値がありそうなアイデア(あまり自信がないものでも可)を書き出して、セッションに持参し、それぞれのメリットについて議論してください。

今後短期的にインパクトを与える方法(10分)

このプログラムに参加する人の多くは、学生や若い社会人でしょう。効果的利他主義では、そのような人たちによくするアドバイスとしては、「後でもっと影響力を発揮できるようにスキルを身につけなさい」ということです。このようなアドバイスは通常良いことですが、今すぐにでも変化を起こしたいというときには、やる気を削ぐものでありえます。幸いなことに、今すぐインパクトを与えるためにできることもありますし、さらには、それによって将来的にインパクトを与えるためのキャリア資本を築くことができるものもあります。

以下の提案リストに目を通して、魅力的なものを選び、セッションに持参してください。あなたに思いつくものがあれば、その他にもリストに付け加えてください。また、優先順位をつけたり、ディスカッションの中で相対的なメリットを議論したりすることができるので、リストに付け加えるかどうかを判断する基準は全然低くてもかまいません。

  • 以下の方法でEAコミュニティの発展に貢献する。

    • 地域のグループや大学のグループと共に活動する。

    • 特定の課題に関するグループと活動する。

    • 学校や会社で、効果的なチャリティーのための募金活動を行う。

    • 自分の興味のあるテーマに関する短いディスカッショングループを運営する。

    • アウトリーチ活動を企画したり、ソーシャルイベントを開催したりする。

    • オンラインディスカッションに参加する(または自分でディスカッションを始める)。

    • まだ存在していない新たなグループを立ち上げる。

    • 以上を一人でやる必要はないという点に留意してください。助けてくれる人はたくさんいますし、手引きとなるリソースもたくさんあります。まずは、EA Hubのイベントグループの運営グループの立ち上げといったリソースを確認することから始めてください。

  • 専攻、期末レポート、または卒業論文を、EAのアイデアに関連するものにする。

  • EAG/​EAGxのカンファレンスに参加する。参加する優れた理由はいくつもあります。詳しくはこちらこちらをご覧ください。

  • EA関連企業やチャリティでインターンシップやボランティア活動をする。

    • (EAに明示的に関連するものでも、あるいはインパクトが大きいとあなたが考える課題に関連するものでもいいでしょう)

  • より多くの、あるいはより効果的な寄付を始めるか、あるいは将来的にそうできるようになるための計画を立てる。例えば、以下のようなことが可能です。

    • 試験的な寄付宣言(trial pledge)Giving What We Canの宣言をする。

    • EAファンドや、GiveWellAnimal Charity Evaluatorsなどのチャリティ評価機関が推奨するチャリティについて調べてみる。

    • インパクトが大きいと思うチャリティに毎月寄付を設定する。