This is a Japanese translation of “Exercise for ‘What do you think?’”
本章の練習問題では、少し立ち止まって、これまで取り扱ってきた考えを振り返っていきたいと思います。EAの考えに対する懸念事項や、不確かに感じていることはどのようなものがあるか吟味し、明確にしていくことが目標です。
ここまで複数の章にかけて、効果的利他主義の哲学的基礎や、課題の比較と資源の分配方法、EAの枠組みを基に複数の最優先課題について考えてみることなど、多くを取り上げてきました。
これまで私たちが議論してきたことのなかで、あなたにとって最も大きい疑問点、懸念事項、反論する点には何がありますか?EAの枠組みやコミュニティに関することでも、具体的な考えや課題についてでも、何でもかまいません!
これまで多くのことを学ばれてこられたと思います。興味深く、有意義な内容だったと感じていただけたら嬉しいです。できる限りよいことを行うためには、多くの重要な検討事項を吟味する必要があり、多くの考えはあなたが初めて耳にするものや、馴染みのないものだったかもしれません。本章では、疑いと好奇心の両方をもって、これまでの課程を振り返っていただきたいと思います。
これまでの内容をまとめると:
第一章: 効果的なマインドセット
第一章から第二章にかけては、EA原則の柱を紹介することを目的としています。EAが重要視する課題領域であり、またよいデータが揃っている稀な領域ともいえる「世界の健康問題」の介入策を事例にとりあげ、EAの原則について解説を進めます。
第二章: インパクトの差
第二章でも引き続き、EA原則の柱をテーマに取り扱います。また、内容が具体的であり、かつよく研究されていることから「世界の健康問題」の介入の視点から探求していきます。ここでは、問題介入がどれほど良い影響を与え得るのか、数値化・評価するためのツールを提供し、また、期待値を用いた論理的思考や、介入策の費用対効果の差を期待値を用いて調査することにも重点を置いています。
第三章: 革新的な思いやり
次にあなた自身の価値とそれらの実用的な意味合いについて焦点を当てていきます。第三章では、私たちの道徳的考慮の対象には誰(人以外の生き物)を含むべきかということについて探っていきます。この問いの重要な例として、家畜動物に注目していきます。
第四章: 人類最後の世紀?
第四章では、人類の存亡リスク(人類の長期的可能性を脅かすリスク)に焦点を当てます。存亡リスクが道徳的優先事項となり得る理由と、存亡リスクが社会でこれほどにも見過ごされている理由について検証していきます。そして、私たちが直面する可能性のある一大リスクである、COVID-19より壊滅的な人為的パンデミックについても検証していきます。
第五章: どんな未来が待ち受けているのか。なぜ、気にかけるべきなのか。
第五章では、未来がどのようなものか、なぜ重要である可能性があるのかを検証していきます。ここでは、長期主義(長期的未来をよりよいものとすることが重要な道徳的優先事項だとする見方)による議論について見ていきます。これらの議論は、ここ2週間で取り扱ってきた「存亡リスク」の削減に取り組むことの重要性をさらに強く訴えかけるものとなるかもしれません。また、私たちにはどんな未来が待っているのか複数の予測に触れ、なぜ未来が現代とかけ離れたもとのなる可能性があるのか、その理由を探っていきます。
第六章: AIによるリスク
社会に変革をもたらすようなAIが今世紀に開発される可能性は十分にあります。もしそうなれば、AIが私たちに代わって、多くの重大な意思決定を行い始め、たとえば経済成長など、社会の変化を加速化させるかもしれません。私たちはこのような新テクノロジーをコントロールする準備ができているのでしょうか?
では、次の問いにチャレンジしてみてください。
1.プログラムの中で、どのトピック、あるいは考えが最も理解しにくいと感じましたか?
2.それぞれのトピックや考えについて最も混乱を感じる点は何ですか?(わからなかったトピックや考えが書かれている箇所に戻り、不安な点を解消したり、懸念事項を調査したりするのに役立つ参考文献がないか確認してみてください。それらを実際に読んでみましょう。混乱を感じている点を、意識の流れに沿って書き留めてみてください。)
3.プログラムの中で、はじめは衝撃を受けたものの、今は多少なりとも筋が通っていると思っていることのなかで、重要だと思っている考えを1つ挙げてください。この考えはどういった点で間違っていると思いますか?それに対するあなたの最も強い論点は何ですか?
4.プログラムの中で、はじめは衝撃を受けたものの、今はおそらく間違っていると思っていること、あるいは疑念を持っている考えを1つ挙げてください。その考えを支持する最も強力な根拠は何ですか?その根拠にあなたが戸惑っている最大の理由は何でしょうか?
【練習問題】あなたはどう思いますか?
This is a Japanese translation of “Exercise for ‘What do you think?’”
本章の練習問題では、少し立ち止まって、これまで取り扱ってきた考えを振り返っていきたいと思います。EAの考えに対する懸念事項や、不確かに感じていることはどのようなものがあるか吟味し、明確にしていくことが目標です。
EAについて気がかりに思っている点は?(所要時間:15分間)
ここまで複数の章にかけて、効果的利他主義の哲学的基礎や、課題の比較と資源の分配方法、EAの枠組みを基に複数の最優先課題について考えてみることなど、多くを取り上げてきました。
これまで私たちが議論してきたことのなかで、あなたにとって最も大きい疑問点、懸念事項、反論する点には何がありますか?EAの枠組みやコミュニティに関することでも、具体的な考えや課題についてでも、何でもかまいません!
振り返り(所要時間:45分間)
これまで多くのことを学ばれてこられたと思います。興味深く、有意義な内容だったと感じていただけたら嬉しいです。できる限りよいことを行うためには、多くの重要な検討事項を吟味する必要があり、多くの考えはあなたが初めて耳にするものや、馴染みのないものだったかもしれません。本章では、疑いと好奇心の両方をもって、これまでの課程を振り返っていただきたいと思います。
これまでの内容をまとめると:
第一章: 効果的なマインドセット
第一章から第二章にかけては、EA原則の柱を紹介することを目的としています。EAが重要視する課題領域であり、またよいデータが揃っている稀な領域ともいえる「世界の健康問題」の介入策を事例にとりあげ、EAの原則について解説を進めます。
第二章: インパクトの差
第二章でも引き続き、EA原則の柱をテーマに取り扱います。また、内容が具体的であり、かつよく研究されていることから「世界の健康問題」の介入の視点から探求していきます。ここでは、問題介入がどれほど良い影響を与え得るのか、数値化・評価するためのツールを提供し、また、期待値を用いた論理的思考や、介入策の費用対効果の差を期待値を用いて調査することにも重点を置いています。
第三章: 革新的な思いやり
次にあなた自身の価値とそれらの実用的な意味合いについて焦点を当てていきます。第三章では、私たちの道徳的考慮の対象には誰(人以外の生き物)を含むべきかということについて探っていきます。この問いの重要な例として、家畜動物に注目していきます。
第四章: 人類最後の世紀?
第四章では、人類の存亡リスク(人類の長期的可能性を脅かすリスク)に焦点を当てます。存亡リスクが道徳的優先事項となり得る理由と、存亡リスクが社会でこれほどにも見過ごされている理由について検証していきます。そして、私たちが直面する可能性のある一大リスクである、COVID-19より壊滅的な人為的パンデミックについても検証していきます。
第五章: どんな未来が待ち受けているのか。なぜ、気にかけるべきなのか。
第五章では、未来がどのようなものか、なぜ重要である可能性があるのかを検証していきます。ここでは、長期主義(長期的未来をよりよいものとすることが重要な道徳的優先事項だとする見方)による議論について見ていきます。これらの議論は、ここ2週間で取り扱ってきた「存亡リスク」の削減に取り組むことの重要性をさらに強く訴えかけるものとなるかもしれません。また、私たちにはどんな未来が待っているのか複数の予測に触れ、なぜ未来が現代とかけ離れたもとのなる可能性があるのか、その理由を探っていきます。
第六章: AIによるリスク
社会に変革をもたらすようなAIが今世紀に開発される可能性は十分にあります。もしそうなれば、AIが私たちに代わって、多くの重大な意思決定を行い始め、たとえば経済成長など、社会の変化を加速化させるかもしれません。私たちはこのような新テクノロジーをコントロールする準備ができているのでしょうか?
では、次の問いにチャレンジしてみてください。
1.プログラムの中で、どのトピック、あるいは考えが最も理解しにくいと感じましたか?
2.それぞれのトピックや考えについて最も混乱を感じる点は何ですか?(わからなかったトピックや考えが書かれている箇所に戻り、不安な点を解消したり、懸念事項を調査したりするのに役立つ参考文献がないか確認してみてください。それらを実際に読んでみましょう。混乱を感じている点を、意識の流れに沿って書き留めてみてください。)
3.プログラムの中で、はじめは衝撃を受けたものの、今は多少なりとも筋が通っていると思っていることのなかで、重要だと思っている考えを1つ挙げてください。この考えはどういった点で間違っていると思いますか?それに対するあなたの最も強い論点は何ですか?
4.プログラムの中で、はじめは衝撃を受けたものの、今はおそらく間違っていると思っていること、あるいは疑念を持っている考えを1つ挙げてください。その考えを支持する最も強力な根拠は何ですか?その根拠にあなたが戸惑っている最大の理由は何でしょうか?